ご両親からのごあいさつ

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ご両親からのごあいさつ


 このたびは、咲帆がこれまでにお世話になった方々と、病状を聞いて温かいお志を持っていただいた皆さまに救う会を立ち上げていただき、感謝の気持ちで一杯です。ましてや見ず知らずの世間の皆さんに募金のお願いをすることになり、たいへん申し訳なく思っております。言葉では十分に言い表せませんが、ご支援いただける皆さまに心より御礼申し上げます。

 咲帆の2歳の誕生日の5日前に緊急入院した当日、心筋症の疑いがあり場合によっては心臓移植が必要になる可能性もあると医師から告げられました。しかしながら、最悪の可能性を説明されているだけでまさか実際に、しかも数ヶ月レベルの短期間でそれを実現する必要があるとは全く考えていませんでした。それまでは体は少し小さいながらも健康優良児として育っており、1歳児検診時のエコー検査でも心臓に全く異常はありませんでした。親としては、誤診であってくれ、あるいは我が娘だけは奇跡的に治るはずと、勝手な希望を抱いていました。
 数日経ち様々な検査結果より、特発性拘束型心筋症との診断が確定に向かい、同時に、心筋症の中でも拡張型や肥大型と違い拘束型だけは薬物治療や最先端の再生医療含めた手術方法が全くなく、心臓移植だけが唯一の救命策である事がわかりました。心臓移植手術そのもののリスクもありますし、移植後は一生免疫抑制剤を飲み続けるために風邪やインフルエンザなど感染症対策のために不自由な生活を余儀なくされます。何よりも脳死になったお子さんの尊い心臓をいただく治療である事に対して、どう対処すべきか夫婦で悩みました。
 はずかしながらそれまで脳死や臓器移植について身近な問題として考えた事はなく、とり急ぎドナーとなられた方やご家族や移植を受けられた方の体験談などを読ませていただきました。不幸にして脳死になった後も別の人の体の一部となって生き続ける事にドナーとしての幸せ、もちろん移植を受けた方にとっては命のリレーのバトンを受け取った喜び、移植医療は双方の家族にとって大変価値ある医療であると理解しました。日本ではまだまだ一般的な治療と認識されていませんが、欧米や韓国台湾では合わせて年間数千例の移植手術が実施されている事も知りました。
 もちろん娘自身で移植の決断できる年齢ではありません。とはいえ、2歳になったばかりの幼な児が全身汗だくで辛い処置に必死で耐え、毎日涙をこらえて健気に苦い薬を飲む姿をみるにつけ、生きたいという強い意志をひしひしと感じました。やはり、手遅れになる前に心臓移植で娘を治療することが親の使命であるとの思いに至りました。ところが、日本で2010年7月に改定臓器移植法が施行され、法的には可能になった後も娘のような幼児の移植例はなく、日本でドナーを待つだけでは娘の未来を取り戻せるかどうか判らないと宣告されました。日本では難しいと漠然とは考えていましたが、1000分の1でも可能性があるならそれに賭ける価値はあると思っていただけに、夫婦で落ち込みました。娘の命を救う唯一の方法は、とても家族では賄いきれない費用を世間の皆さまの善意に頼る募金で集め、海外渡航による移植しかない事が解りました。しかしながら、点滴を続けてるとはいえ娘の容態は安定してきており、機嫌の良い時は病院の廊下を走り回る状態なので、いつ準備を始めるべきなのか判断できない状態でした。
 広島ではほとんど症例が無い難病のため、土谷総合病院の主治医より全国の心筋症専門医の方々に問い合わせいただき、県外の医師の皆さんにも咲帆を診察いただいてお話を伺いました。その結果、拘束型心筋症は体の成長に合わせた心臓の成長が見込めないため、2歳未満で発症した場合は5歳まで生きるのが難しく、他の臓器が元気なうちの遅くとも3歳になる前に移植する事を目標とするとの結論に至りました。3月初めに緊急入院してから約1ヶ月後の4月初めの夫婦の決断です。それ以後、今回救う会の発起人となっていただいた咲帆を良く知る方々、家族ぐるみでお付き合いさせていただいていた友人に相談を始めました。
 今回たくさんの医師の方々のご尽力により、幸いにもミシガン大学病院より咲帆受け入れの内諾を得る事ができました。合わせてたくさんの皆さんの温かいお志で救う会を立ち上げていただき、募金活動を始めていただける事になりました。本来なら子どもの治療費は両親が支払うのが当然ですが、あまりに高額なためこのような形で世間の皆さまにお願いする事になった事をご理解ください。

 地元広島の皆さま、全国の皆さま、渡航先の米国の皆さまには、日本の移植医療の現状をご理解いただくとともに、娘の命を救うためとはいえ究極の親ばかともいえる無理なお願いをさせていただきます事をどうかお許しいただき、温かいご支援いただきますようお願いいたします。

菊地 一弘 ・ 由利子

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